プネスタートアップ訪問紀vol.1 ~LiveHealth編~

プネスタートアップ訪問紀vol.1 ~LiveHealth編~

あけましておめでとうございます!インドインターン中の小畑です。

今インドではスタートアップが非常に盛り上がっています。ということで、これから色々なプネにあるスタートアップとコンタクトをとっていきたいと考えています。今回はプネスタートアップ訪問紀第一弾です。よろしくお願いします。

インドの激アツ医療系ITStartupであるLiveHealthのCEOであるAbhimanyuへのインタビュー。LiveHealthは三年目にしてインドPuneで最も注目されているスタートアップです。詳しくは、この記事を参考にしてみてください。今回のインタビューでは、この記事に載っていないようなAIも絡んだことを聞いていきたいなと思っています。では、早速インタビューに行ってきます。
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オフィスの外観はこんな感じです。

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外の空気もきれいで車の通りも少なく、環境は最高です。

ということで、以下インタビュー記事です。


小畑:どうもはじめまして。Nextremerでインターン中の小畑です。今日はよろしくおねがいします!

Abhimanyu:よろしく。

小畑:急な見知らぬ日本人からのメールにも対応していただいてありがとうございます。笑

Abhimanyu:実際、初めての体験で驚いたよ。

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小畑:じゃあはじめます、宜しくお願いします。まずLiveHealthについてざっくり教えてください。

Abhimanyu:OK、私たちは、病院と診断センターの文書プロセスを自動化し、生産性を上昇させるエコシステムプラットフォームを提供しています。患者さんはモバイルで全ての医療データをチェックすることができ、医者ともコミュニケーションをとることができるサービスです。

小畑:なるほど、今の医療は非常に非効率で、情報のやり取りが少ない、そこを改善していってるんですね。

Abhimanyu:そうです。効率をあげ、たくさんのペーパーワークを自動化、しかも完全にモバイルのみで実現させたのは私たちが最初です。つまり、私たちのサービスで、病院側は面倒なソフトウェア・インストールや特別なコンピューターも必要としないのが強みです。全てのデータを円滑にクラウドで管理し、顧客である病院や診断センターに、全ての患者の診断データや、医療にかかる費用にいたるまでなにもかも管理できるものを提供しています。ですから、患者さんは私たちのサービスを用いている病院からいつでも医療データをモバイルアプリからチェックすることができるんです。

小畑:なるほど、素晴らしいです。主なターゲットは国内ですか?

Abhimanyu:実は、私たちはすでにインドのかなりの地域で事業を拡大しており、さらにドバイやオーストラリアにも事業を拡大させています。今まさに国際企業として成長しているところです。実際ヘルスケアの領域ではあまり良いテクノロジーが用いられておらず、オーストラリア、アフリカ、コロンビアなどではそうした現状をたくさん見てきました。根本的な解決とは至らずとも、私たちはインドにおいてそうした現状を打開してきていると考えています。現状ある問題として、ホワイトワーカーをはじめ、様々な医療に関わる技術が発展途上であることが挙げられます。私たちは、特に技術にコミットしてこれを変えようとしています。

小畑:具体的にヘルスケア分野において技術的な大きな問題点というのはどんなものがあるのでしょうか。

Abhimanyu:やはり、ヘルスケアビジネスが直面している最も重要な問題は、インフォメーションアーキテクチャでしょう。情報はローカルで保管されていて、アクセスしにくく、医者との共有も難しいのが現状です。

小畑:未だにほとんどの診断書は紙ベースですからね。

Abhimanyu:そうです。わたしたちはもっと情報の行き来を円滑にしないとダメなんです。そうじゃないと、自分たちの健康を常にチェックすることは難しいし、医者ともあまりコミュニケーションが取れない。

小畑:そうですね、あと、nextremerは人工知能開発のスタートアップなのですが、医療データをクラウドで一つに集めることで、ビッグデータを用いた様々なアプリケーションが期待されるのではないでしょうか?

Abhimanyu:そう、今までは情報にアクセスできなかったので、データセットが集まりませんでした。しかし、今わたしたちは10万ほどの診断書データを保持していて、実際にディープラーニングを用いてトレーニングの実験をしています。

小畑:すごいです。具体的に、AIやその他のテクノロジーによって、医療はどのように変わっていくと思いますか?

Abhimanyu:そうですね、まず第一段階は、今までも言っているように情報を一つのプラットフォームに集めることで、医者と患者間のマネジメントがより円滑になっていくでしょう。そして、次はビッグデータによる分析によって患者が今の自分の状態をより理解できるようになっていくでしょう。そして最後は、AIが新たな診断方法を提供できるようになっていくはずです。

小畑:具体的にどのようなAIテクノロジーが医療を変えていくと思いますか?

Abhimanyu:そうですね、まずはビッグデータによる統計データの利用というのが大きいと思うので、あまりAIという感じではないかもしれません。しかし、AIが診断方法を分析し医者と協力できるようになるためには、DeepLeaning等の訓練データをもちいたAI技術が大きな影響を与えていくでしょう。そして最後は、対話システムによって、AIが直接患者を分析、そして診断するようになるでしょう。そういった意味で、わたしたちのとって、対話型AIテクノロジーというのは未来の医療を考えるにあたり非常に興味の有るテーマなんです。

小畑:それは、nextremerにとっても興味の有る話です。

Abhimanyu:はい、今度オフィスに遊びに行かせてください。

小畑:もちろんです。すこし話は変わりますが、インドのスタートアップについてお話を聞きたいと思います。

Abhimanyu:はい。

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小畑:まず、インドというより個人的な話で、Abhimanuさんがスタートアップを始めた経緯を教えてください。

Abhimanyu:私はこの会社を3年前に立ち上げました。はじめは、患者の診断書の管理をよりスムーズに、そしてその診断書データから患者にリコメンデーションしたい、というのアイディアの元スタートしました。私たちは、まず診断データを管理、そして患者とのコミュニケーションを円滑にするリソースを十分に持っていない病院等のデータ管理を実現していくことから始めました。今私たちはタクシーも食べ物も全部モバイルを通して管理していますよね。ヘルスケアにおいてもそれを実現したかったんです。

小畑:なるほど。会社を起こしたのは大学卒業してすぐですか?

Abhimanyu:ちょうど大学を卒業するときpuneのヘルスケアスタートアップのの1つで働いていました。そこで、私は潜在的なヘルスケアにおけるチャンスをたくさん発見したんです。

小畑:なにか会社をおこしてから困難などはありましたか?

Abhimanyu:最も大変だったのは、既存技術がなかったことです。Food Pandaなど、インドの多くのスタートアップは既存の技術を上書きしているのですが、私たちは全くの新しいものに挑戦しています。参考にするものがないので大変でした。たとえば、超音波血液分析機器のデータも、既存のソフトウェアやインターフェースを取り払って、異なるサーバーとインターフェースで管理しています。そういったことは、非常に大変でした。

小畑:たしかに。。。そういった努力の結果なのですね。いま従業員は何人ぐらいいるのですか?

Abhimanyu:今、正社員は22名です。バンガロールをはじめ、グジュラートやコルカタ、デリーにもオフィスを構えています。プネにいる社員は全員デベロッパーです。

小畑:プネの環境はスタートアップにとってどうですか?

Abhimanyu:プネはとてもいいです。天候も最高ですし、プネは今急激に成長していて、たくさんのスタートアップがあります。プネは個人的にバンガロールよりも平和だとも思います。また、プネは文化的にもスタートアップに適しています。というのも、プネはインド随一の学術都市で、たくさんの学生がいます。実際、もし朝内のオフィスに来たら、だいたい30人くらいの学生がインターンとして来ていますよ。特に、Tech系スタートアップにとってこれほどいい環境はないでしょう。

小畑:AbhimanuさんもPune大学出身ですもんね。確かに、Puneはそこら中に大学がありますね。

Abhimanyu:そうです。しかしバンガロールは、スタートアップにとってはあまりいい環境ではないと考えています。

小畑:というと?

Abhimanyu:バンガロールは、交通面、そして言語の面であまりいいとは言えません。少し遠くに行こうと思うと、2~3時間かかってしまいます。実際、バンガロルには巨大国際企業が数多く拠点においていて、主に仕事はアウトソーシングなので、そこまで大きな障害になっていませんが、スタートアップにとっては大きな障害です。さらにバンガロールでは、多くの人はヒンディ語が話せません。これはインド人同士のコミュニケーションにおいて大きな障害と言えます。プネは交通の便が非常によく、ほとんどの人がヒンディ語を使うことができます。

小畑:なるほど〜。Puneはスタートアップにとって非常に大きな可能性をひめているということですね!

Abhimanyu:その通りです。

小畑:とてもいい話が聞けました。ありがとうございます。では、プネを代表する起業家のAbhimanuさんから、日本で起業しようとしている人に向けてなにかメッセージをお願いします。

Abhimanyu:今日の中で一番難しい質問だね。。。まず、始めることが大事。そして失敗して、学ぶこと。それを繰り返していけば、自ずと答えが見つかると思います。

小畑:おお。。。かっこいい。。。では、今日のインタビューはこれで終了です。貴重なお時間をいただき本当にありがとうございました。


以上が、インタビューの内容です。

今回のインタビューをまとめると、

・ヘルスケア分野は、まだまだITで変えられる部分が多く残っている。

・特にAIと関わる部分では、三段階に分けて考えることができる。第一段階として、プラットフォームによって情報が統合され、患者が自由に診断情報にアクセスできるようになり、医者とのコミュニケーションがスムーズになっていく。また、それによってビッグデータの活用が進んで行く。第二段階は、AIのビックデータ分析を医者が用いることによって、より良い診断、治療が実現されていく。そして第三段階では、対話可能なAI自身が患者と対話し、医療測定機器を使用することによって患者のデータを取得し、個々人にあった最適な診断を行うようになる。

・インドのスタートアップはますます成長していく。特にプネはスタートアップにとって最高の環境。バンガロールと比較してもかなりスタートアップに適していて、成長率も非常に高い。プネの未来が楽しみ。

・LiveHealthはめちゃくちゃいい企業。

こんな感じです。英語を日本語に訳したので、ニュアンス等を伝えるのが下手かもしれませんでしたが、ご容赦ください。。。

これから、色々なインドのスタートアップを紹介していこうと思っているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください!

ありがとうございました。